【中3数学】2次方程式の解き方5つのパターンをわかりやすく解説!

3年

「2次方程式ってどうやって解けばいいの?」

「解の公式があるのは知ってるけど、他にも解く方法があるの?」

2次方程式には、実はいろいろな解き方があります!

問題によっては、解の公式よりも早く・ラクに解ける方法も。

この記事では、代表的な5通りの解法を、わかりやすく紹介します。

① 平方根の考え方で解く

\(x^2 =\) ◯ のような形

このパターンは、平方根の考え方で解くことができます。

問題

次の2次方程式を解きなさい。
\(x^2=9\)

\(x^2 = 9\) は、\(x\) を2乗して「9」になる、という意味だから

\(x\) は「9」の平方根 ということです。

よって

\(x = \pm3\) (\(x=3\),\(x=−3\) ということ)

となります。

💡ポイント💡

・\(x^2=\) ◯ の形になっているときには、平方根の考え方!
・必ず「\(\pm\) (プラスマイナス)」を忘れずに!

② 因数分解して解く

\(x^2+bx+c=0\) のような形で、左辺が因数分解できる

問題

次の2次方程式を解きなさい。
\(x^2+5x+6=0\)

\(x^2 + 5x + 6 = 0\) の左辺は因数分解できるので、因数分解をして

\((x + 2)(x + 3) = 0\)

ここで、方程式が成り立つためには、\((x+2)\) か \((x+3)\) が 0 になればいいから

\(x+2=0\),\(x+3=0\)

よって

\(x=−2\),\(x=−3\)

となります。

💡ポイント💡

・右辺を「0」になっていることが前提!
・左辺が因数分解できるか見抜くのがコツ!

③ 解の公式で解く

\(ax^2+bx+c=0\) のような形(\(x^2\) の係数が1ではない)

このパターンは、解の公式を使って解くことができます。

解の公式

\(x=\displaystyle \frac{−b \pm \sqrt{b^2 −4ac}}{2a}\)

問題

次の2次方程式を解きなさい。
\(3x^2+5x+1=0\)

\(3x^2+5x+1=0\) の \(x^2\) の係数が1ではなく、左辺を因数分解できないので、解の公式を使って

\(a=3\),\(b=5\),\(c=1\) より

\(x= \displaystyle \frac{−5 \pm \sqrt{5^2 −4 \times 3 \times 1}}{2 \times 3}\)

\(x= \displaystyle \frac{−5 \pm \sqrt{25 − 12}}{6}\)

\(x= \displaystyle \frac{−5 \pm \sqrt{13}}{6}\)

となります。

💡ポイント💡

・解の公式を覚えてしまえば、どんな2次方程式でも解くことができる!
・√の中が \(a \sqrt{b}\) の形にできるかどうかも確認しよう!

④ 平方完成をして解く

\(x^2+bx+c=0\) のような形で、左辺が因数分解できない

このパターンは、「因数分解できないから解の公式!」と思いがちですが、平方完成をして解くことができます。

平方完成とは

無理やり、\((x+◯)^2=△\) の形をつくること。

問題

次の2次方程式を解きなさい。
\(x^2+6x+7=0\)

\(x^2 + 6x + 7 = 0\) の左辺は因数分解できそうでできないので、平方完成をして

\(x^2 + 6x = −7\)(\(+7\) を移項)

\(x^2 + 6x\) \(+ 9\) \(= −7\) \(+ 9\)(両辺に \(x\) の係数の半分の2乗をたす)

\((x + 3)^2 = 2\)(平方完成する)

\((x+3)\) を2乗して「2」だから、\((x+3)\) は「2」の平方根

\(x + 3 = \pm \sqrt{2}\)

\(x = −3 \pm \sqrt{2}\)

となります。

💡ポイント💡

・\(x^2+bx+c=0\) の形で、左辺が因数分解できなく、\(b\) が偶数のときは平方完成!
・解の公式でもいいけど、圧倒的に平方完成の方がラク!

⑤ 共通因数でくくって解く

\(x^2+bx=0\) のような形

このパターンは、\(x\) が共通因数になっているので、\(x\) でくくって解くことができます。

問題

次の2次方程式を解きなさい。
\(x^2-5x=0\)

\(x^2-5x=0\)

\(x(x-5)=0\)(共通因数 \(x\) でくくる)

ここで、方程式が成り立つためには、\(x\) が 0 か \((x-5)\) が 0 になればいいから

\(x=0\),\(x-5=0\)

よって

\(x=0\),\(x=5\)

となります。

【間違い例】
\(x^2-5x=0\)
両辺を \(x\) でわって
\(x-5=0\)
\(x=5\)

これは、\(x\) が「0」の場合もあり、「0」でわることは数学的に考えられないので、\(x\) でわることは間違いです!
実際、\(x=0\) も解になっています。

💡ポイント💡

・\(x^2+bx=0\) の形で、\(c\) の部分がないときは、共通因数 \(x\) でくくって解く!
・両辺を \(x\) でわってはいけない!

まとめ

2次方程式の形解き方
\(x^2=\) ◯平方根の考え方
\(x^2+bx+c=0\)
で因数分解できる
因数分解
\(ax^+bx+c=0\)解の公式
\(x^2+bx+c=0\)
で因数分解できない
平方完成
\(x^2+bx=0\)\(x\) でくくる

この解き方をマスターすれば、どんな2次方程式でもラクに解くことができますよ!

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