【数学トリック】1+1=1になる不思議な証明とは?

3年

「1+1=1」なんて、ありえない…でも証明できる!?

…そんな話、信じられますか?

実は、あるトリックを使うと一見「正しいように見える証明」が作れてしまうんです。

この記事では、

「1+1=1」が“証明されたように見える”流れと、

その中に潜む間違いや数学的な落とし穴を、わかりやすく紹介します。

1+1=1 を証明してみよう!

さっそく、「1+1=1」を証明してみましょう。

\(x=1\) とする。

両辺に \(x\) をかける。 ・・・ ①

\(x^2 = x\)

両辺から 1 をひく。 ・・・ ②

\(x^2 −1 = x−1\)

左辺を因数分解する。 ・・・ ③

\( (x+1)(x−1) = x-1 \)

両辺を \(x-1\) で割る。 ・・・ ④

\(\displaystyle \frac{(x+1)(x−1)}{x−1}=\displaystyle \frac{x−1}{x−1}\)

\(x+1 = 1\)

\(x=1\) としていたので

\(1+1=1\)

……!? 「1+1=1」が成立してしまったように見えます!

どこが間違っているのか?数学的に検証!

ここまでの流れは、一見正しそうに見えますが、

重大なルール違反が1つ含まれています。

問題のある操作:④の 両辺を「 \(x−1\) 」で割ったこと

\(x=1\) のとき、

\(x−1=0\)

です。

つまり、両辺を 0 で割っていることになります。

これは数学の世界では絶対にやってはいけない操作です。

「 0 で割る」ことは定義されておらず、数学的に意味を持ちません。

なぜ「0で割ってはいけない」の?

簡単に言うと、「 ⬜︎ × 0 = 6」になるような ⬜︎ の値は?と聞いているようなものです。

たとえば、

「 ⬜︎ × 3 = 6 」になるような ⬜︎ の値は?と聞かれると、

「 6 ÷ 3 = 2 」という計算で ⬜︎ を求めると思います。

しかし、

「 ⬜︎ × 0 = 6 」になるような ⬜︎ の値は?と聞かれて、

「 6 ÷ 0 = ⬜︎ 」という計算で ⬜︎ を求められるはずですが、

そもそも、どんな数に0をかけても答えは0になるはずですから、

答えが6になるような ⬜︎ に入る数は 存在しない はずです!

ですから、

「 6 ÷ 0 = ⬜︎ 」の答えも、存在しない考えることができない のです!

これが「0で割るのはダメ」とされている理由です。

まとめ:1+1=1の証明は、見せかけのトリック!

・ 一見すると正しそうに見える「1+1=1」の証明
・ 実は「0で割る」という数学的にNGな操作が含まれている
・ 数学の世界では、正しいように見える“ウソ”に気づける力が大切!

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