中2で学習する等式の変形。ある文字について解くために、移項すればいいのか両辺に何かをかければいいのかよくわからなくなることが多い内容です。
この記事では、等式の変形について具体的な問題を3パターンに分けて、その解き方を徹底解説します!
等式の変形とは
等式の変形とは、等式をある文字について解く ことをいいます。変形するために1年生で学習した 等式の性質 を使います。
たとえば、
「\(y\) に解いて解きなさい。」という問題は、
等式を 「\(y=\)( 式 ) という形にしなさい。」ということです。
パターン1 単項式でつくられる等式
具体的には次のような問題です。
次の等式を \(y\) について解きなさい。
\(\displaystyle \frac{1}{3}xy = 5\)
まず、\(y=\) の形にするために、\(\displaystyle \frac{1}{3}\) と \(x\) がじゃま です。
ここでよくある間違いは、\(\displaystyle \frac{1}{3}\) と \(x\) を右辺に移項してしまうことです。
\(\begin{aligned}
\frac{1}{3}xy &= 5 \\
y &= 5 – \frac{1}{3}x
\end{aligned}\)
これはダメ!
これは、左辺が単項式(×でくっついている)なのでできません。
ではどのように解くのかというと、
\(\displaystyle \frac{1}{3}\) を消すために、等式の性質 を使って両辺に 3 をかけます。
\(\begin{aligned}
\frac{1}{3}xy \color{red}{\times3} &= 5\color{red}{\times3} \\
xy &= 15
\end{aligned}\)
次に、\(x\) を消すために、等式の性質 を使って両辺を \(x\) で割ります。
\(\begin{aligned}
\displaystyle \frac{xy}{\color{red}{x}} &= \displaystyle \frac{15}{\color{red}{x}} \\
y &= \displaystyle \frac{15}{x}
\end{aligned}\)
となり、答えは \(y=\displaystyle \frac{15}{x}\) となります。
● 単項式でつくられる等式は、両辺に数や文字をかけたり割ったりすれば 解くことができます!
パターン2 多項式をふくむ等式
具体的には次のような問題です。
次の等式を \(y\) について解きなさい。
\(4x-2y+8 = 0\)
まず、\(y=\) の形にするために、\(4x\) と \(+8\) がじゃまなので移項 します。
これは、左辺が多項式なので パターン1 とは違い、移項することができます。
\(\begin{aligned}
4x-2y+8 &= 0 \\
-2y &= -4x-8
\end{aligned}\)
次に、\(-2\) を消すために、等式の性質 を使って両辺を \(-2\) で割ります。
\(\begin{aligned}
\displaystyle \frac{-2y}{\color{red}{-2}} &= \displaystyle \frac{-4x-8}{\color{red}{-2}} \\
y &= 2x+4
\end{aligned}\)
となり、答えは \(y=2x+4\) となります。
ここで注意してほしいことが、右辺を \(-2\) で割るとき、\(-4x\) だけを \(-2\) で割らないことです。
\(\begin{aligned}
\displaystyle \frac{-2y}{\color{red}{-2}} &= \displaystyle \frac{-4x-8}{\color{red}{-2}} \\
y &= 2x-8
\end{aligned}\)
これはダメ!
右辺は多項式なので、\(-4x\) と \(-8\) の両方を \(-2\) で割らなければいけないことに注意しましょう。
また、次のような式が出てきたときも注意です。
\(\begin{aligned}
y &= \displaystyle \frac{6x-7}{2} \\
y &= 3x-7
\end{aligned}\)
これはダメ!
これも先ほどと同様に、\(6x\) と \(-7\) の両方を \(2\) で割らなければいけない のですが、\(-7\) は \(2\) で割れないので、割らなくていい のです。
答えは \(y = \displaystyle \frac{6x-7}{2}\) のままでよいのです!
無理矢理 \(6x\) と \(-7\) の両方を \(2\) で割って
\(y = 3x-\displaystyle \frac{7}{2}\)
と答えても正解となります。が、わざわざそのようなことはしなくてよいです。
● 多項式をふくむ等式は、解きたい文字を含まない項を移項し、両辺を解きたい文字の係数で割ればれば 解くことができます!
パターン3 かっこをふくむ等式
具体的には次のような問題です。
次の等式を \(a\) について解きなさい。
\(\ell = 2(a+b)\)
解き方1
まず、\(a=\) の形にするために、両辺を入れかえます。
\(\begin{aligned}
\ell &= 2(a+b) \\
2(a+b) &= \ell
\end{aligned}\)
次に、\(2\) を消すために、等式の性質 を使って両辺を \(2\) で割ります。
\(\begin{aligned}
\displaystyle \frac{2(a+b)}{\color{red}{2}} &= \displaystyle \frac{\ell}{\color{red}{2}} \\
a+b &= \displaystyle \frac{\ell}{2}
\end{aligned}\)
最後に、左辺が多項式なので、 \(+b\) を移項 して
\(\begin{aligned}
a+b &= \displaystyle \frac{\ell}{2} \\
a &= \displaystyle \frac{\ell}{2} -b
\end{aligned}\)
となり、答えは \(a=\displaystyle \frac{\ell}{2}-b\) となります。
解き方2
まず、\(a=\) の形にするために、両辺を入れかえます。
\(\begin{aligned}
\ell &= 2(a+b) \\
2(a+b) &= \ell
\end{aligned}\)
次に、\(2(a+b)\) の \(2\) を分配法則を使ってかっこの中の項にかけます。
\(\begin{aligned}
2(a+b) &= \ell \\
2a+2b &= \ell
\end{aligned}\)
そして、\(+2b\) がじゃまなので移項 します。
これは、左辺が多項式なので パターン1 とは違い、移項することができます。
\(\begin{aligned}
2a+2b &= \ell \\
2a &= \ell -2b
\end{aligned}\)
最後に、\(2\) を消すために、等式の性質 を使って両辺を \(2\) で割ります。
\(\begin{aligned}
\displaystyle \frac{2a}{\color{red}{2}} &= \displaystyle \frac{\ell -2b}{\color{red}{2}} \\
a &= \displaystyle \frac{\ell -2b}{2}
\end{aligned}\)
となり、答えは \(a=\displaystyle \frac{\ell -2b}{2}\) となります。
解き方1 と答えが違うように見えますが、右辺の \(\displaystyle \frac{\ell -2b}{2}\) は パターン2 の最後の注意で書いたように、\(\ell\) は \(2\) で割れないので割らないまま答えてもOKです。
無理矢理 \(\ell\) と \(-2b\) の両方を \(2\) で割って
\(a = \displaystyle \frac{\ell}{2}-b\)
と答えても正解となります。解き方1 での答えと同じになりましたね。
● かっこをふくむ等式は、両辺をかっこの外の数で割り、解きたい文字をふくまない項を移項 or 分配法則を使い、両辺を解きたい文字の係数で割れば 解くことができます!
まとめ
等式の変形は
● 単項式でつくられる等式は
両辺に数や文字をかけたり割ったりする
● 多項式をふくむ等式は
解きたい文字を含まない項を移項し、両辺を解きたい文字の係数で割る
● かっこをふくむ等式は
・両辺をかっこの外の数で割り、解きたい文字をふくまない項を移項する
・分配法則を使い、関係ない項を移項し、両辺を解きたい文字の係数で割る
この3パターンに分けられますので、式の形を判断して解きましょう!
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